越後屋の『学び合い』帳

東京の高校国語科教員。『学び合い』と授業とクラスと。

教育実習

本校でも実習が始まりました。生物科の指導の先生*1が、私の授業は何をおいても見学するように指導なさっているようで、すでに初日の月曜と水曜の2回も参観に来てくれました。

水曜の授業は、シャベリカ*2を用いたグループトーク。会話そのものを目標とした授業でした。今後を見据え、これが必要だと判断したのです。目標は「全員が不愉快なく会話を続ける」としました。1セッション6分という設定です。

実習生は「実習でエンカウンターが見られるとは思いませんでした」と言って、興味深く参観していました。生徒に話しかけてよいか了承を求められたので、初めは許可したのですが、見ていると特定の班にべったりになって彼自身がトークの中心になってしまいました*3。様子を見ながら、キリのいいところで、離れてもらいました。

制限時間になったら、ワールド・カフェの要領で、

  1. 班に残る人を決め
  2. 先の班とメンバーが重複しないように
  3. 1分以内に

席替えをします。「たった1分ですが、これも大事な課題である」ということを伝えます。

制限時間直前、おおむね課題クリアかと思ったところ、ある班でメンバーの重複が判明しました。結果的に、生徒が一人、自分の座る席がわからなくなってしまいました。実習生が「君、ここに座って」と空いている席を指さし、その場は「解決」しました。私は全体を進行しながら、クラスと実習生に、それぞれどういう声かけをしようか、考えました。

受け止める力量のある実習生だったので、彼には率直に「対応としては最悪である」と伝えました*4。「たしかに席替えをすることは、あの場面での目標ではあったけど、席替えが彼らの人生のゴールではないよね。介入しすぎると、大事なチャンスを邪魔しちゃうことになるんだよ」と説明すると、「そんなレベルで考えているのですか」と目を丸くしていました。こちらの意図をまっすぐ受け止めてくれる、優秀な方です。そこで、「私が各班の会話を一切聞こうとしなかったのはなぜだと思うか」という問いを示しました。いい意味でモヤモヤした様子でした*5

残念なことに、この後で行事が立て込んでしまい、モヤモヤの顛末を聞くことができていません。モヤモヤさせたからには、責任をもって付き合おうと思います。

*1:同じ学年を組む先生です。

*2:シャベリカ | COPORA(コポラ)から購入できます。

*3:その班にべったりになる気持ちもわかるのです。そういう意味では、考えながら参観してくれていたのだと思います。

*4:彼自身を否定したのではありません。念のため。

*5:モヤモヤが「不快」な人もいるので、誰にでも問いかけられるわけではありません。難しいところです。