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越後屋の『学び合い』帳

東京の高校国語科教員。『学び合い』と授業とクラスと。

目的と手段の入れ子構造

学校観

『学び合い』の「学校観」は、その時々によって細かな文言に違いがありますが、核心は次に挙げるポイントだということができます。

  1. 「多様な人と関わる」ことを手段として、自らの課題を解決する。
    • 解決したことによって、「多様な人と関わる」ことが課題解決の有効な手段であることを実感する。
    • 関わる相手はより多様である方が利益率が高いことを納得する。
  2. 関わる相手の多様性を担保するために、「折り合いをつける」。
    • 折り合いをつけることの利益率の高さを実感する。
    • 逆にいうと、安易に他者を切り捨てるのはコスパが悪いことを理解する。
  3. 以上の実感から、より多くの人と同僚性を切り結ぶことを能力として獲得する。

以上を学ぶのが学校である、ということです。

入れ子構造

人との関わりは、自らの課題を解決するための「手段」といえます。各授業では、その時々の課題を解決するために、生徒は相互に関わりを持ちます。だから、必要なときに、必要なだけ、必要な相手と関わりが持てるような環境を作ってあげることが、教員の役割になります。授業レベルでは、このように捉えることができます。

一方で、学校教育全体を見たときには、関わりを持つこと、(必要に応じて)持てるようになることが「目的」になります。また、自分個人の利害を超えたレベルで考えたら関わるべきだと判断できることも必要になるでしょう。授業などにおける課題は、そのための「手段」になります。生徒の人生レベルでは、このように捉えることができます。

混同しやすい点なので、確認しておきたいところです。